生存率とは?
生存率(せいぞんりつ)とは、診断から一定期間後に生存している確率を言います。
実測生存率(じっそくせいぞんりつ)と、相対生存率(そうたいせいぞんりつ)の2種類があり、以下の違いがあります。
実測生存率:死因に関係なく、すべての死亡を計算に含めた生存率。
相対生存率:特定した死因による死亡から計算した生存率。
以下のデータは、相対生存率の計算方法でガンの5年生存率を表したものになります。
ガンの5年生存率のデータ
※下記の表は、下記URLのサイトの全国がんセンター協議会の生存率共同調査(2020年11月集計)によるデータから、相対生存率の5年生存率の値を抽出し、まとめたものです。
全がん協生存率:https://kapweb.chiba-cancer-registry.org/
5年生存率 (年別)
1997年 | 2002年 | 2007年 | 2008年 | 2009年 | 2010年 | 2011年 | 2012年 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
男女計 | 60.6% | 64.0% | 67.1% | 67.4% | 67.8% | 68.4% | 69.1% | 68.5% |
男 | 50.5% | 56.8% | 61.8% | 62.2% | 63.0% | 63.9% | 64.9% | 64.3% |
女 | 70.9% | 72.5% | 73.9% | 73.8% | 73.7% | 74.2% | 74.4% | 73.8% |
上記のデータを見ると、女性は男性よりも5年生存率が高いことが分かります。
1997年~2007年の10年で5年生存率が大きく上がってきているが、2007年~2012年の5年間はそれまでに比べ、ゆるやかな5年生存率の上昇となっています。
以上のことから、今後は革命的な医学の進歩がないかぎり大きく生存率が高くなることはないように思えます。
5年生存率(年齢別)
15~29歳 | 30~39歳 | 40~49歳 | 50~59歳 | 60~69歳 | 70~79歳 | 80~94歳 | 平均 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
男女計 | 76.1% | 80.2% | 80.9% | 73.3% | 69.1% | 66.5% | 58.9% | 68.5% |
男 | 69.4% | 69.7% | 67.5% | 66.1% | 66.1% | 65.4% | 58.8% | 64.3% |
女 | 81.4% | 84.1% | 86.1% | 79.8% | 73.6% | 68.7% | 60.2% | 73.8% |
また、上記データでは、2012年のデータを年齢別に分けたものを表記しています。
これを見ると、男女とも80~94歳で大きく5年生存率が落ちているのが分かります。
女性は40~49歳の5年生存率が、15~39歳のころよりも高い結果が出ています。
しかし、その後は、80~94歳の生存率に合わすためのような落ち方をしています。
それでも、どの年代でも男性よりかは高いです。
男性は15~29歳が一番高く、年齢を重ねるごとに5年生存率がゆるやかに下がっています。
男性は70歳代から80歳代が平均値、女性は60歳代から70歳代が平均値という結果になっています。
以上のことから、男女ともに80歳を過ぎると、それまでに比べて急速に体力など下がっていくのだと思います。
なお、冒頭にも記載したがこれはガンの5年生存率のデータであるため、5年以内にガンのみの死因による死亡からの計算した結果であります。よって、他の死因は考慮していないことに注意してほしいです。